激変する世界に向けて1200年生き延びてきたKYOTOから生き延びる智慧とヒントを発信

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 写真のお話は、ちょっと待ってください。

 主人がずっと唸っているからです。次に涙しています。それは「東北関東大震災 被災地に取り残された犬」で、検索してください。そのニュースを見ていたのです。今はYouTubeで動画を見られます。見ていただくと分かります。犬の訓練士の方によれば、これは人間を威嚇しているのではなくて、「この子を助けて欲しい」と言っているというのですが、最後の方に頭に手を乗せているところからみれば、その判断に間違いないと思えます。
 
 現在は新潟県だったかの篤志家に引き取られ、そこでブチの方は元気になったそうで、白い方は点滴を受けているそうです。
 
 それでも「こんな時期に犬どころではない。人間が大事だ」と言う人も少なくないそうですが、人間の中でも強い者が生き残ればいいとおっしゃって、弱者を助けるはずがないでしょう、そう言う方々は。
 
 これはひとつに教育のせいです。チャールズ・ダーウインが言った「自然淘汰」、スペンサーが言った「適者生存」など「進化論」のせいで、強いものが弱いものを駆逐していくことを正当化しようとした一握りの人々のためだけの理論ではないですか。
 
 今回はちょっと長いですが、ある話をご紹介します。
 
 かの有名なゲーテ先生、主人がヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテだと教えてくれましたが、その友人の動物学者エッケルマンがゲーテ先生を訪ねて来て、飼っていた二匹のみそさざいの雛(ひな)が遁(に)げ出して、翌日駒鳥の巣の中でその雛と一緒に養われていた、という話をしたそうです。ゲーテ先生はこの事実に非常に感激して、その汎神論的思想がそれによって確証されたものと思ったそうです。「もし縁もゆかりもない他人をこうして養うということが、自然界の何処にでも行われていて、その一般法則だということになれば、今まで解くことのできなかった多くの謎は立ちどころに解けてしまう」とこの問題の研究を勧めたそうですが、残念ながらこの研究はされませんでした。1872年のことです。
 
 また1880年、当時セント・ペテルスブルグ大学の総長であった有名な動物学者ケスレス教授は、「自然界には相互闘争の法則の他に相互扶助の法則があって、この法則の方が生存競争上の成功のためにも、またことに種の進歩的進化のためにも、相互闘争の法則よりは遥かに重要なものである」と言ったそうです。
 
 以上は、その名もずばり『相互扶助論』ピョートル・クロポトキン著からの引用ですが、相互扶助こそが、人間さまを含めて全ての命の生存と進化の根本原理であるならば、「ものごと」の見方が相当変わってくると思いませんか。
 
 お待たせいたしました。いよいよ写真の説明です。エエ、私ではありません。私の飼われている家の外で、家を作ってもらって、餌を貰っている二匹だったそうですが、彼らは主人が抱けるほどに慣れないまま、そう慣れれば手術をしてもらって、家の中で飼って貰える予定でしたが、それまでに伝染病でバタバタと亡くなってしまいました。箱の中の上の猫、虎目と呼ばれていたのですが、よく見ていただければ右目が少しおかしくて、繁殖期が来ても妊娠もしませんでした。どこかが不具合だったのでしょう。ところがです、この虎目さんは親が子育て放棄した子をせっせと面倒を見ていたそうです。それがあまりにけなげで、主人は一生懸命慣らそうとしましたが、体調不良が警戒心を高めていたのか、とうとう抱かれないままに逝ってしまいました。
 
 出会えば喧嘩しかしないように見える野良猫ですが、野良猫の間にもちゃんと相互扶助の関係はあります。人間さまがその法則通り、被災地で被災者の皆さんが助け合っていらっしゃるのを見て、主人は、「これです」「これです」と叫んでいたことが、二匹の犬の映像と虎目さんの話をあわせるとようやくわかりました。

【文・写真:miya】

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